現場監理の重要性

現場監理とは設計した建物が図面の通り施工されているか設計事務所が施主の立場で現場及び建設会社(ゼネコン)を監理及び施工の状況を確認をしていく仕事です。

 

現場監理は泥棒と仕事をしている様な物

施工が始まると施工会社は設計事務所が書いた設計図を元に現場で施工する施工図を書きます。またその施工図 を設計事務が確認し、設計図より仕様が落ちていないか必要な物が減っていないか寸法が正しいか等詳しくチェックしていきます。 仕様を落としたり減らしたりする場合、施工会社は設計事務所に許可をもらった上でないと施工する事はできません。 そのように仕様を落とした場合当然建設費用から落とした分の金額を減らさなければいけません。そこでずるい 施工会社は仕様を落としたにも関わらず設計事務所に許可を得ないで自己判断で勝手に施工したり仕様をダウンして も減額する金額を実際より少ない金額として出して来たりします。なので設計事務所の担当者はきちんと施工会社の出してくる 見積や図面の内容及び現場を確認しておく必要があります。

例えば施工会社の監督がつくった施工の減額リストを作りそちらの内容の中でこちらの建物はエレベターのスピードはそんなに必要ないので90m/Sから60m/S に変更します。また変更した際は10万円減額します。という内容の見積もりが来ました。その様な減額、増額等は、設計事務所の担当者が見積もり内容をや施工の合理性をチェックし正確な金額を減額するよう施主の立場で施工会社と交渉する必要があります。 実際このケースではスピードを落とす事で機械の大きさやエレベータシャフトの広さなど100万円以上の減額が必要となってきます。 減額とはいっているものの実際の金額より減額が大幅に少ないのです。このような減額増額は現場を進めて行く上で沢山出てきます。

施工会社の要求を右から左で施主に渡すだけでは現場監理している事になりません。 技術力の無い設計事務所や悪い担当者は施工業者にそそのかされたりグルになってきちんと現場監理が出来ていません。 弊社の設計者はその様な事が無いよう施工会社とご飯を食べに行く事も禁止しています。施工会社と設計事務所は、なあなあでなく、引き締まったある程度の緊張感が必要です。施工会社がそのようにお金を作る方法は沢山あります。例えば屋上の排水を建物中央部を頂点とした山形で両流れの勾配の設計図を書いていましたが、片流れの勾配変更すること で配管を少なくする事が出来ます。雨どいの配水管は見た目は変わらないが仕様の低い物に変えていたこともありました。鋼管の厚さが設計図では1.5mm有ったものを施工の段階で1.2mmに勝手に変更したりする事もありました。 仕様の低いものに変えると当然壊れやすくなります。塵も積もれば山となるでその様に施工会社はお金を作っていきます。10億の建物だと2%仕様の低い材料を全て使えばえば2000万違って来ます。その上追加工事はどんどん出してこようとします。その様な事がないよう 設計事務所がきちんと監理しなければなりません。追加工事も本当に必要かどうか判断した上で設計事務所が適正な工法を指示します。特に施工会社が手を抜く所は普通には分からない様な所となるのでそこは設計事務所の担当者の現場監理 能力によって良い建物が出来るかどうか大きく変わって来ます。

また上述してきた細部の現場監理も含めて特に建物に関しては躯体がきちんと立ちあがっていっているかを確認するのは重要です。鉄筋コンクリート造の 場合、鉄筋の太さ本数、間隔、また打ち込むコンクリートの強度、温度、塩分の濃度、気温、打ち込み時間、搬入時間やプラントの工場など設計事務所の担当者が毎回チエックしていきます。 セメントを施工する場合、施工会社がきちんと既定の量を打っているかセメントの空袋の数をチェックします。そうすると悪い施工会社は空袋だけを用意してきます。 そんな事が有った場合やり直しさせるようようきちんとチェックしておく必要が有ります。ペンキを3回塗る場合は施工会社が回数を減らさないよう3色とも違う色を塗らせ確認を行います。また最初からその様な事が無いように設計事務所も施工会社に強く対応していかなければいけません。もし手抜き個所を見つけた場合全てやり直しさせる。という強い態度で対応していかなければ、施工会社になめられて好きなようにされてしまいます。

設計施工を一貫で同一の施工会社が行う場合は上記の様な問題があった場合施主の立場で現場監理する人間がいないので施工会社が好きなように施工します。結果良い建築物を作る事は難しくなって来ます。 阪神大震災で崩壊した建物の中で1番多かったのは某スーパーゼネコンの設計施工一貫工事の建物でした。会社が大きいから、スーパーゼネコンだからと言う事では全く安心する事は出来ません。必ず設計事務所を間に入れて技術力のある担当者に現場監理してもらうという事が良い建物を建てる上では重要となります。